紅雛

大切なものを守っていく。

仲間


直前の1週間は早かった。
行きたくないかもな なんて思っていたからか、余計に早く感じた。



前日、全然眠れなかった。


(明日こう聞かれたらこう答えよう)
(こうなった時はああいう風に切り返して)
(あ、これ言われたときどうするか考えてなかった…)

本当はおめでたい席なのに、
どう祝ってやるかじゃなくて、そこの会場にいる友達とどう話すかしか考えられてなかった。

2時過ぎころ、ようやく眠れて
2時間眠って起床。
準備をして、予め呼んでおいたタクシーに乗って駅へ。



大丈夫かな
まだ不安な気持ちしかなくて、
本当に胃が痛くて。
少し前の記事を読み返したり、コメントを読み返したりして
だいじょうぶだいじょうぶ、なんて言い聞かせた。


電車の中では。

元気を出したいとき
いつも聞いている曲をかけた。

GReeeeNの"道"
ユハラユキの"友ダチ"

発売されたときからもうずっと聞いてる。



疲れたとき。
委員会の仕事で激務で倒れそうになったとき。
掛け持ちしてる団体の仕事がさらに重なったとき。
それぞれの"本番"の日の朝。
いつもそばにこの曲があった

だから、絶対きこうって決めてた。




東京に着いた。
そして、会場へ。


曲をきいて
過去記事も読んで
コメントも読んで
なんとかしたつもりだったのに

最寄駅の改札を出てから
緊張して心拍数は増えるし
足に力が入らなくて自分の足じゃないみたいな感覚になって
なんとか歩けるような、そんな状態になった


(逃げてきた。だから今こうなってんだぞ。)
言い聞かせた
(けど、なんとかしたいって思ったからここに来たんだろ。)


あれだけ会話の切り返し方とか
どう答えるかとか考えてたのに。
もう真っ白になって、何も考えられなかった。

と同時になんか吹っ切れたみたいで。
どうせ行くなら楽しんでこよう、精一杯で祝ってこよう
落ち込んだり凹むのは全力でぶつかってからだろうし
結局うまく答えられないことをうまく答える必要もないし
どうなろうが後悔しないことなんて自分で分かってる
飾らない。



会場に着いた。